ストレスピーニング/ダブルピーニング/ドライホーニング
バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”f)ばね製造”に分類されている用語のうち、『ストレスピーニング』、『ダブルピーニング』、『ドライホーニング』のJIS規格における定義その他について。
コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”f)ばね製造”に分類されているバネ用語には、以下の、『ストレスピーニング』、『ダブルピーニング』、『ドライホーニング』などの用語が定義されています。
ばね用語(JIS B 0103)
⇒【f)ばね製造】
分類: ばね用語 > f)ばね製造
番号: 6252
用語: ストレスピーニング
定義:
通常のショットピーニング(※1)より高い残留応力を得るために、バネにその使用される方向の静的応力を与えた状態で行うショットピーニング加工。
主として高強度材を用いたバネに使用される。
対応英語(参考):
sterss peening,
strain peening
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > f)ばね製造
番号: 6253
用語: ダブルピーニング
定義:
表面層の効果的な残留応力分布(※2)を得るために、ショットの粒度及び投射速度を変えて、2段階で行うショットピーニング加工。
対応英語(参考):
double peening
慣用句(参考):
2段ピーニング
分類: ばね用語 > f)ばね製造
番号: 6254
用語: ドライホーニング
定義:
表面の平滑化、疲れ強さ(※3)向上などを目的に、と粒を直接圧縮空気で吹き付ける表面加工。
対応英語(参考):
dry honing
慣用句(参考):
−
(※1)
ショットピーニングとは、ショット(鋼球など)をバネ表面に高速で打ち付け、主として表面層に圧縮残留応力を生じさせ、疲れ強さを向上させるために行う加工のことです。
(※2)
残留応力分布とは、ばねの内部に残留している応力の分布状態のことです。
一般には、一様な分布をせず、特定部分に偏って分布しています。
(※3)
疲れ強さとは、疲れ限度及び時間強さの総称、又は反復する応力によって生じる、破壊に耐え得る性質のことです。