バネ定数,計算,コイルばね,板,皿,材料,鋼,設計,座金,スプリング,製造等の種類・用語

 

幅落し/面取り/クリープテンパ/プレステンパ



バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”f)ばね製造”に分類されている用語のうち、『幅落し』、『面取り』、『クリープテンパ』、『プレステンパ』のJIS規格における定義その他について。

コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”f)ばね製造”に分類されているバネ用語には、以下の、『幅落し』、『面取り』、『クリープテンパ』、『プレステンパ』などの用語が定義されています。

ばね用語(JIS B 0103)
⇒【f)ばね製造


分類: ばね用語 > f)ばね製造

番号: 6221

用語: 幅落し

定義:
重ね板ばねにおいて、親板
(※1)以外の全長板(※2)などの端部を周辺部品との干渉を避けるために、ばね板の側面を切り落とす加工(付図74)。
付図74 幅落し(6221)
付図74 幅落し(6221)

対応英語(参考):
side trimming

慣用句(参考):


分類: ばね用語 > f)ばね製造

番号: 6222

用語: 面取り

定義:
素材及び製品の角を落とす加工。

対応英語(参考):
chamfer

慣用句(参考):


分類: ばね用語 > f)ばね製造

番号: 6231

用語: クリープテンパ

定義:
常温でばねを所定の高さまで締め付け、そのままの状態で行う低温焼なまし。
(※3)

対応英語(参考):
prestress forming,
creep forming

慣用句(参考):


分類: ばね用語 > f)ばね製造

番号: 6232

用語: プレステンパ

定義:
プレスした状態で行う焼戻し。
(※4)

対応英語(参考):
press quenching

慣用句(参考):


(※1)
親板とは、両端の荷重支持のための目玉又は取付部をもつばね板のことです。(下図参照)。
付図64 重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、親板(4111)、押さえばね板(4114)
付図64 重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、親板(4111)、押さえばね板(4114)

(※2)
全長板とは、スパン(板ばねの荷重支持点間の距離)以上の長さをもつばね板のことです(下図参照)。
b0103_fz015.jpg
付図15 担いばね(2300)、重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、親板(4111)、全長板(4112)、子板(4113)、目玉(4121)、二番巻(4122)、胴締め(4140)、センタピン(4141)、スパン(5421)、ステップ(5424)、反り(5425)、重ね板ばねの高さ(5426)

(※3)
低温焼なましとは、内部応力の除去又は材料の弾性限、耐力、疲れ強さなどの諸特性の改善及び形状の安定化を目的として行う低温加熱処理のことです。

(※4)
焼戻しとは、焼入れで生じた組織を、変態又は析出を進行させて安定な組織に近づけ、所要の性質及び状態を与えるために、A1点以下の適当な温度に加熱、冷却する処理のことです。
焼ならし(鉄鋼製品の前加工の影響を除去し、結晶粒を微細化して、機械的性質を改善するために、Ac3 又は Accm点以上の適切な温度に加熱した後、通常は空気中で冷却する処理)の後に用いる場合もあります。