ピーニングドラム/ピーニングノズル/一次巻/二次巻
バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”f)ばね製造”に分類されている用語のうち、『ピーニングドラム』、『ピーニングノズル』、『一次巻』、『二次巻』のJIS規格における定義その他について。
コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”f)ばね製造”に分類されているバネ用語には、以下の、『ピーニングドラム』、『ピーニングノズル』、『一次巻』、『二次巻』などの用語が定義されています。
ばね用語(JIS B 0103)
⇒【f)ばね製造】
分類: ばね用語 > f)ばね製造
番号: 6147
用語: ピーニングドラム
定義:
ショットピーニング(※1)を施すときの、回転式のドラム形のく体(躯体)。
対応英語(参考):
peening barrel
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > f)ばね製造
番号: 6148
用語: ピーニングノズル
定義:
ショットピーニング(※1)を施すときの、ショットを投射する噴射口。
対応英語(参考):
peening nozzle
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > f)ばね製造
番号: 6211
用語: 一次巻
定義:
ぜんまい(※2)の成形法で、材料に一定方向の曲率を与える加工。
対応英語(参考):
primary wind
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > f)ばね製造
番号: 6212
用語: 二次巻
定義:
ぜんまい(※2)の成形法で、一次巻後に低温焼なまし(※3)を施したぜんまいを、その曲率とは逆の方向に再度巻き付ける加工。
備考:
この目的は、ぜんまいの反発力を高め、高トルクを得るためである。
対応英語(参考):
reverse wind
慣用句(参考):
逆巻加工
(※1)
ショットピーニングとは、ショット(鋼球など)をバネ表面に高速で打ち付け、主として表面層に圧縮残留応力を生じさせ、疲れ強さを向上させるために行う加工のことです。
(※2)
ぜんまいとは、薄板状の材料を用いた渦巻ばね(渦巻きばね、渦巻きバネ)のことです(以下、ぜんまいの参考図 付図44〜49 参照)。
付図44 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、非接触形ぜんまい(3412)
付図45 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、接触形ぜんまい(3411)、ぜんまい端部(4310)
付図46 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、非接触形ぜんまい(3412)、ぜんまい端部(4310)
付図47 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、非接触形ぜんまい(3412)、ひげぜんまい(3413)
付図48 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、接触形ぜんまい(3411)、定荷重ぜんまい(3414)
付図49 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、接触形ぜんまい(3411)、定荷重ぜんまい(3414)
(※3)
低温焼なましとは、内部応力の除去又は材料の弾性限、耐力、疲れ強さなどの諸特性の改善及び形状の安定化を目的として行う低温加熱処理のことです。