バネ定数,計算,コイルばね,板,皿,材料,鋼,設計,座金,スプリング,製造等の種類・用語

 

孔食/腐食疲れ/フレッティングコロージョン/応力腐食割れ/板端法



バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”e)ばね設計”に分類されている用語のうち、『孔食』、『腐食疲れ』、『フレッティングコロージョン』、『応力腐食割れ』、『板端法』のJIS規格における定義その他について。

コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”e)ばね設計”に分類されているバネ用語には、以下の、『孔食』、『腐食疲れ』、『フレッティングコロージョン』、『応力腐食割れ』、『板端法』などの用語が定義されています。

ばね用語(JIS B 0103)
⇒【e)ばね設計


分類: ばね用語 > e)ばね設計

番号: 5335

用語: 孔食

定義:
局部腐食が金属内部に向かって、孔状に進行する腐食。

対応英語(参考):
pitting

慣用句(参考):


分類: ばね用語 > e)ばね設計

番号: 5336

用語: 腐食疲れ

定義:
腐食と繰返し応力との相乗作用によって、金属材料に生じる強度低下。

対応英語(参考):
corrosion fatigue

慣用句(参考):


分類: ばね用語 > e)ばね設計

番号: 5337

用語: フレッティングコロージョン

定義:
ばね同士又は他の部材との高い面圧の接触、及び微小な相対的往復変位によって生じる摩耗腐食現象。

対応英語(参考):
fretting corrosion

慣用句(参考):


分類: ばね用語 > e)ばね設計

番号: 5338

用語: 応力腐食割れ(※1)

定義:
引張応力を受ける材料が、腐食環境下で通常の破壊応力水準より低い応力で割れを生じる現象。

対応英語(参考):
stress corrosion cracking

慣用句(参考):


分類: ばね用語 > e)ばね設計

番号: 5411

用語: 板端法(ばんたんほう)

定義:
ばね板
(※2)から隣接するばね板への力の伝達が、板の先端だけで行われるという仮定を基礎とする重ね板ばね(※3)の設計方法。

対応英語(参考):
tip-contact method

慣用句(参考):


(※1)
応力腐食割れの試験方法については、以下のJISなどがあります。

JIS G 0511
金属及び合金の逆U曲げ試験片を用いた応力腐食割れ試験方法

JIS G 0576
ステンレス鋼の応力腐食割れ試験方法

JIS H 8711
アルミニウム合金の応力腐食割れ試験方法

(※2)
ばね板(バネ板)とは、重ね板ばねを構成する板のことです。

(※3)
重ね板ばね(重ね板バネ)とは、ばね板を重ね合わせて構成された板バネ(板状の材料を用いたバネの総称)のことです(以下の参考図 付図15〜23、付図64、付図79 及び 付図80 参照)。
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付図15 担いばね(2300)、重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、親板(4111)、全長板(4112)、子板(4113)、目玉(4121)、二番巻(4122)、胴締め(4140)、センタピン(4141)、スパン(5421)、ステップ(5424)、反り(5425)、重ね板ばねの高さ(5426)
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付図16 担いばね(2300)、重ね板ばね(3110)、マルチリーフスプリング(3111)、半だ円ばね(3120)、だ円ばね(3130)、対称ばね(3140)、スパン(5421)、反り(5425)、重ね板ばねの高さ(5426)
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付図17 まくらばね(2400)、重ね板ばね(3110)、マルチリーフスプリング(3111)、だ円ばね(3130)、対称ばね(3140)、親子重ね板ばね(3170)、親ばね(3171)、子ばね(3172)、スペーサ(4163)、重ね板ばねの高さ(5426)
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付図18 まくらばね(2400)、重ね板ばね(3110)、マルチリーフスプリング(3111)、だ円ばね(3130)、対称ばね(3140)、端受け(4169)、重ね板ばねの高さ(5426)
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付図19 重ね板ばね(3110)、マルチリーフスプリング(3111)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)、クリップ(4150)、センタボルト(4161)、サイレンサ(4166)、スパン(5421)、ストレートスパン(5423)、反り(5425)
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付図20 重ね板ばね(3110)、マルチリーフスプリング(3111)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、親子重ね板ばね(3170)、親ばね(3171)、子ばね(3172)、目玉(4121)、クリップ(4150)、クリップボルト(4152)、センタボルト(4161)、ブシュ(4162)、スペーサ(4163)、スパン(5421)、反り(5425)、重ね板ばねの高さ(5426)
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付図21 重ね板ばね(3110)、マルチリーフスプリング(3111)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、プログレッシブ重ね板ばね(3160)、主ばね(3161)、補助ばね(3162)、クリップ(4150)、センタボルト(4161)、スパン(5421)、反り(5425)、重ね板ばねの高さ(5426)
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付図22 重ね板ばね(3110)、テーパリーフスプリング(3112)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)、スパン(5421)、反り(5425)
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付図23 重ね板ばね(3110)、テーパリーフスプリング(3112)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)
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付図64 重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、親板(4111)、押さえばね板(4114)
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付図79 重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)、マスダンパ(4167)
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付図80 重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)、ダイナミックダンパ(4168)

また、重ね板ばね(重ね板バネ)に関連するJIS規格には、以下などがあります。

JIS B 2710
重ね板ばね−設計・性能試験方法

この規格では、自動車、鉄道車両、産業機械用などに使用する重ね板ばね(1枚ばねも含む)の設計・性能試験方法について規定されています。

JIS D 0111
自動車懸架装置用語

この規格では、自動車の懸架装置に関する用語について規定されています。