きしみ音/荷重低下/応力緩和/へたり/高温クリープ特性
バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”e)ばね設計”に分類されている用語のうち、『きしみ音』、『荷重低下』、『応力緩和』、『へたり』、『高温クリープ特性』のJIS規格における定義その他について。
コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”e)ばね設計”に分類されているバネ用語には、以下の、『きしみ音』、『荷重低下』、『応力緩和』、『へたり』、『高温クリープ特性』などの用語が定義されています。
ばね用語(JIS B 0103)
⇒【e)ばね設計】
分類: ばね用語 > e)ばね設計
番号: 5326
用語: きしみ音
定義:
ばね同士又はバネと周辺部品とがこすれ合うことによって生じる音。
対応英語(参考):
squeak noise
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > e)ばね設計
番号: 5331
用語: 荷重低下
定義:
時間経過、高温、繰返したわみ(※1)などの影響によって、バネがへたって荷重が減少する現象。
対応英語(参考):
load loss,
loss in load
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > e)ばね設計
番号: 5332
用語: 応力緩和
定義:
バネを一定の長さに伸長又は圧縮した状態に保持したとき、応力が徐々に低下する現象。
対応英語(参考):
relaxation,
stress relaxation
慣用句(参考):
リラクセーション、応力弛緩(おうりょくしかん)
分類: ばね用語 > e)ばね設計
番号: 5333
用語: へたり
定義:
ばねの永久変形の総称。
備考:
静的へたり、動的へたり及び温間へたりなどがある。
対応英語(参考):
spring set,
permanent set in fatigue,
settling
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > e)ばね設計
番号: 5334
用語: 高温クリープ特性
定義:
高温において一定の荷重の下でひずみ(※2)が時間とともに増加する現象で、その温度及び荷重の変化する過程の特性。
対応英語(参考):
high temperature creep characteristics
慣用句(参考):
−
(※1)
たわみとは、バネに荷重、モーメントなどを加えたときに発生する変位又は回転角です。
圧縮コイルばねの場合は、バネ両端の相対変位のことをいいます。
重ね板ばねの場合は、両目玉を結んだ線に対するセンタボルト位置からの垂線の距離の変化のことをいいます。
トーションバーの場合は、バネの両端の回転角のことをいいます。
ぜんまいの場合は、巻回数のことをいいます。
(※2)
ひずみとは、力によって生じる形又は体積の変化率のことです。
引張ひずみ、圧縮ひずみ及びせん断ひずみがあります。