スナップピン/スナップリテーナ/ばね板ナット
バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”b)ばね用途”に分類されている用語のうち、『スナップピン』、『スナップリテーナ』、『ばね板ナット』のJIS規格における定義その他について。
コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”b)ばね用途”に分類されているバネ用語には、以下の、『スナップピン』、『スナップリテーナ』、『ばね板ナット』などの用語が定義されています。
ばね用語(JIS B 0103)
⇒【b)ばね用途】
分類: ばね用語 > b)ばね用途
番号: 2140
用語: スナップピン(※1)
定義:
軸の径方向の孔に差し込み、軸の相対移動を防ぐピン(付図10)。
付図10 スナップピン(2140)、ファスナばね(2100)
対応英語(参考):
spring cotter pin,
snap pin
慣用句(参考):
Rピン、松葉ピン
分類: ばね用語 > b)ばね用途
番号: 2150
用語: スナップリテーナ
定義:
軸の溝に差し込み、軸の相対移動を防ぐリテーナ(付図11)。
付図11 スナップリテーナ(2150)、ファスナばね(2100)
対応英語(参考):
hairpin clip,
snap retainer
慣用句(参考):
だるまピン
分類: ばね用語 > b)ばね用途
番号: 2160
用語: ばね板ナット(ばねいたなっと)
定義:
薄板バネ(※2)で、パネルに差し込む挿入部及びナット部のある締結部品(付図12)。
備考:
挿入部のバネ作用を利用して、あらかじめパネルに差し込んだ後、被保持部品を重ねてネジ部品で締結する。
付図12 ばね板ナット(2160)、ファスナばね(2100)
対応英語(参考):
spring nut
慣用句(参考):
−
(※1)
スナップピンに関しては、以下のJIS規格があります。
JIS B 1360
スナップピン
この規格では、一般に使用するスナップピン(自動車用のピンは除く。)について規定されています。
この規格で規定されるスナップピンには以下の種類があります。
・軸孔タイプ(1種):円弧部抜止めタイプ
・軸孔タイプ(2種):折返し抜止めタイプ1
・軸孔タイプ(3種):折返し抜止めタイプ2
・軸溝タイプ(1種):スナップリテーナタイプ
・軸溝タイプ(2種):クリップリングタイプ
(※2)
薄板バネ(薄板ばね)とは、バネの材料の種類による名称で、薄い板状の材料を用いた各種形状のバネのことです(下図参照)。
薄板ばね(薄板バネ)
薄板ばね(薄板バネ)の実際の製品サンプルです(以下)。
ステンレスばね材(SUSバネ材:SUS304CSP、板厚:t1.0)
ステンレスばね材(SUSバネ材:SUS304CSP、板厚:t0.8)
ステンレスばね材(SUSバネ材:SUS304CSP、板厚:t0.3)
ばね用りん青銅(バネ用リン青銅)(C5210P、板厚:t0.2)